マンション編 

マンションVol.12

マンションリフォームの基礎知識

結露について

結露とは、物質の表面または内部で空気中の水蒸気が凝縮することをいいます。
温度20℃、湿度50%の室内における露天温度は9.6℃ですから、壁や窓などの
表面が9.6℃以下の場所で結露が発生することになります。

「表面結露と内部結露」
一般に結露といえば、表面結露を指します。冬季、窓ガラスやアルミサッシで発生
する場合は、水滴は排水孔を通って排出され、室内の湿度が減少します。
その結果加湿器を作動させることになり、ますます結露を起こさせる悪循環が生じる
ことになります。この場合開口部に断熱性能の高い、複層ガラスや断熱サッシなどを
用いると、開口部付近での表面結露は起こりにくくなります。
一方、室内や屋外に水蒸気が壁体内に侵入する場合に発生します。
これにより、木材や断熱材等の腐敗や劣化が進むことになります。
主に冬に起こる現象ですが、エアコンの普及により夏季にも起こるようになりました。

「冬型結露と夏型結露」
冬型結露は暖房された室内の水蒸気の量が多いと冷たいガラス、サッシ、壁の中の
温度勾配で露点以下の部分で生じます。
一方、夏型結露は、夏季の地下室や常時開放された倉庫などの床、エアコンがよく
効いた部屋の冷たいものに、高温多湿な外の空気が流れ込んで接触することで発生
します。また冬型結露の逆で、エアコンでよく冷やされた建物では、外部の湿った
空気が壁の内部に侵入し、温度勾配の露点温度以下の部分で発生します。

※次回は結露の防止対策についてお話します。


マンションVol.12

マンションリフォームの基礎知識

空調している室内には床と天井付近で大きな温度差があります。

①空調している室内では上と下で5℃も違う

エアコンなど温風暖房(冷房)を使うと部屋の中央に比べて、床面の温度が2~3℃低く、
天井付近の温度が2~3℃高くなり、上下で5℃を超える温度差になるといわれています。
私たちの事務所ですと、もっとひどく冬場だと天井付近で31度、中央で24度、足元では
18度くらいです。週明けの月曜日などでは足元が16度くらいのこともあって、どうも16度を
下回るとスースーと寒い感じがします。

②空調室と非空調室では10℃以上も違う

Q値(熱損失)の大きい建物全体を空調するには大きなエネルギーを必要とします。
ほとんどの場合、場所と時間を限って使用する部屋だけを空調する局所・間欠空調をしなければ
空調に使う費用が膨大な額になります。
暖房室と非暖房室の間には10℃を超える温度差ができるとされており、私たちの事務所でも
冬場では16℃の温度差があります。そして、空調室でも就寝前に空調を切ると翌朝には
10~15℃も室温が下がることになります。

③空調の前提となる建物のQ値

室内に上下温度差ができる最大の理由は暖かい空気は比重が軽く、冷たい空気は比重が
重いことです。空調を強く掛けるほど大量の暖かい空気が天井付近に集まり、冷たい空気は
床付近に集まります。したがってQ値を小さくしただけでは空調エネルギーしか使わないので
上下温度差ができると言えます。温度差が大きいということは、次のような問題を持ってます。
  1) 空調費が増加すること。
  2) 結露、カビが発生しやすくなること。
空調室と非空調室の温度差が大きい家では更に大きい問題が起こります。
空調室の湿度と空調室と非空調室の低温部分の温度差が次の表の条件を満たすと
結露を生じます。表の温度にならなくても、湿度が80%を上回ればカビが生育する条件を満たします。
押入などヒトが住まない家の部分でも低温になり湿度が高くなればカビにとって絶好の
繁殖場所になります。
  3)ヒートショックがおこりやすくなること。
浴室・脱衣室・トイレなど普段暖房しない部屋の温度が低いと脳血管障害や心筋梗塞など
ヒートショックを起こす原因になります。
ヒートショックとは急激な温度の変化が、身体に及ぼす影響のことです。
例えば、冬の入浴時の脱衣室から浴室への急激な温度変化は、血管を著しく伸縮させるとともに、
血圧や脈拍を大きく変動させます。これにより、脳梗塞や、脳出血を引き起こし深刻な事故に
繋がることがあります。
最近、浴室での事故死の内、「かなりの部分が、ヒートショックによるものではないか」といわれており、
ご高齢の方が家庭内でなくなる原因の4分の1をしめているのが、この「ヒートショック」です。


マンションVol.11

コンクリートと蓄熱・蓄冷

「マンションは巨大な蓄熱(冷)体ということ」
コンクリートは強度と価格の面からまた施工の容易さから現在最も優れた建築資材です。
マンションの場合は、圧縮強度(押さえつけられる力)に加え、コンクリートの中に鉄筋を入れた
鉄筋コンクリートや鉄筋コンクリートに鉄骨を埋め込んだ鉄骨鉄筋コンクリートとして、用いられています。
耐久性についても、配合や工法によっては500年以上を確保することができるとされています。
非常に優れた材料ではあるのですが、居住用空間として使う場合には非常にくせの強い材料でもあります。
それは熱伝導率が大きいという特性、すなわちマンションが巨大蓄熱(冷)体であるということです。

「夏は58℃、冬は1.5℃になるコンクリート」
マンションの壁や屋上の表面温度は、日射しをうけると上昇をはじめ、熱伝導率の大きいコンクリート内部にどんどん伝わっていきますが、マンション自体は巨大なので、表面温度はゆっくりと上昇していきます。夜になって外気温が下がっても一旦上昇したコンクリートの温度はすぐにはさがらず、大きなエネルギーをかかえたまま再び熱を蓄えはじめます。マンションの躯体温度がピークまで上昇したとき外壁は下図のような温度分布をしめすことになります。

上段が夏、下段が冬です。マンション最上階で太陽にあたる部分が100㎡でもあれば、約4トンの熱湯と同じエネルギーを持つ部屋を、家庭用の小さなエアコンで冷やしているということになります。だからエアコンをきるとすぐに熱帯夜になってしまうわけです。逆に、冬の1858Kcalという蓄冷量は、壁1㎥でみると、室温の水118.1リットルを凍らせるエネルギーに相当します。さらに体感温度というのがあって、それは気温、湿度、風速など様々な影響をうけます。輻射温度は、気温と同じくらいの影響を与えるといわれています。仮に、夏場に深夜の深夜にコンクリートの温度が35度くらいまで下がるとして、室温が28度だとしても体感上は31.5度くらいになってしまいます。逆に冬場は、体からでる輻射熱が冷たいコンクリートにどんどん奪われてゆくので、いっそうゾクゾクした感じがします。




マンションVol.10

今回は間取り変更・内装リフォームについて考えてみましょう。

間取り変更
マンションは、鉄筋コンクリート造(RC造)と鉄骨鉄筋コンクリート(SRC)に大別され、
柱と梁で建物を支える「ラーメン構造」のものが一般的です。この場合は、柱と梁以外は
部屋の間仕切り壁の移動も可能なため、ほぼ自由な間取り変更ができます。
これに対し、中低層マンションのRC造で用いられる壁と床で建物を支える「壁式構造」
の場合は、構造壁の撤去が出来ない為、間取り変更に制限があります。

内装リフォーム
内装の変更で一番気をつけなければいけないのは、リビングや洋室の床の変更です。
特にカーペットや畳からフローリングに変更する場合は、管理規約により出来ない場合や、
フローリングの遮音性能が定められている場合があります。管理規約を事前に確認して
おきましょう。他の壁材や天井材、トイレや洗面所の床材、室内ドアの取替などは自由に
できます。

スケルトンリフォーム
老朽化したマンションや、購入した中古マンションを全面的にリフォームする場合に、
専有部分の床、壁、天井をすべて撤去し、コンクリートの『ハコ』の状態にしてライフスタイル
に合わせて間取りから全て変更することを『スケルトンリフォーム』といいます。
設備機器から配管・配線・断熱材にいたるまで全て取り替えることが出来る為、耐久性も
アップし、ほぼ新築に近い仕上がりで人気です。
ただし、古いマンションの場合、水まわりの移動が出来なかったり、壁式構造の場合は、
壁が外せなかったりする為、プランの自由度は低くなります。



BEFORE

一般的な3LDKの間取り



AFTER

たとえば自宅で仕事をするための1LDK+Sのプラン。
対面キッチンのある広いLDKがポイント。



マンション Vol.09

今回は水廻りのリフォームについて考えてみましょう。

キッチンのリフォーム
同じ位置での変更は容易にできます。
キッチンを移動する場合は、配管スペースを確保する必要があり、排煙ダクトの位置の変更は
難しい場合があるので、注意が必要です。配管の状況は竣工図などで事前に確認しましょう。
また、今人気のIHクッキングヒーターですが、ガス器具からの本体の取替は可能ですが、
200Vの電圧が必要になり、場合によっては電気の契約アンペア数を増やす必要がでてきます。
マンションの全体容量によっては制限があります。

トイレ・洗面所・浴室のリフォーム
位置を移動する場合は、排水管や排気ダクトの位置の変更に注意が必要です。
排水の勾配がとれずに水の流れが悪くなったり、排気がうまくいかなかったりという問題が
でてくる可能性があるからです。竣工図などで事前に配管の状況を確認しましょう。
図面がない場合などは、解体後チェックします。

水廻りの移動と排水管の位置

【排水管が下の住居の天井裏にある場合】

床下

築30年以上のマンションに多く見られるケース
で、排水管が階下の天井裏を通るため、水漏れ
を起こしやすく、水まわりの移動は難しい。

【排水管が住居の床下にある場合】

床上

コンクリートスラブと住戸の床との間に排水管が
通っているケース。
スラブと床の間の高さがないと排水管に勾配が
つけられない為、水まわりの移動は難しい。

【住居の床下にゆとりがある場合】

逆梁

最近のマンションで、梁の向きを逆転させた
逆梁工法の場合は、床下にゆとりがあるので
排水の勾配がつけやすく、水廻りの移動も可能。



マンション Vol.08

分譲マンションのような集合住宅の場合、いくら自分の家に当たる占有部分であっても、
すべて自由にリフォームできるという訳ではありません。
法律や規約というものがあり、それに基づいて行うことが原則となっています。

・構造体
構造柱や梁、各戸界壁、床スラブなどの構造体は変更できません。

・玄関ドア
玄関ドアは共有部分なのでドアの移動や交換、塗り替えはできません。
ただし、ドアの内側は専有部分になるので、ドアの性能を損なわなければ内側のみペンキを塗ったり、
シートを貼るなどの色の変更や、鍵の取り替えはできるケースもあります。

・パイプスペース
排水や給水管、ガス管などが通っている共有のパイプスペースは、移動できません。

・窓
窓は共有部分なので変更できません。
ただし、防音などの為に内側に内窓を取り付けし、二重サッシにすることは可能です。
又は、枠はそのままでガラスのみ複層ガラスに変更する方法がありますが、
できる・できないは管理規約の確認が必要です。

・ベランダ・バルコニー
共有部分なので基本的にリフォームすることはできませんが、
簡単にはずせるようなトレリスや敷くだけの床材などでガーデニングを楽しむことはできます。


マンション Vol.07

分譲マンションのような集合住宅の場合、いくら自分の家に当たる占有部分であっても、
すべて自由にリフォームできるという訳ではありません。
法律や規約というものがあり、それに基づいて行うことが原則となっています。
ここでは、マンションリフォームを行う際の注意点と基本的なポイントをご紹介します。

マンションリフォームに関する法律・規約

1:区分所有法
正式には「建物の区分所有等に関する法律」のことで、一般に「マンション法」とも呼ばれている、
マンションで区分所有者(住戸人)が共同生活をおくるためのルールをまとめた法律です。
専有部分(個人の所有権が確立している部分で、
一般的には、玄関の内側からベランダの手前までの部屋内部)と
共用部分(マンションの所有者全員で所有権を持つ部分で屋根、外壁、廊下、ロビー等)についても
定められていて、管理組合や管理規約の制定も定められています。

2:管理規約
マンションの住戸人によって構成される管理組合が定めた規約で、
マンションで快適に暮らす為のルールと建物の使用等について定められています。
マンションによっては、この管理規約の中で、管理組合への届け出や隣戸の承認の義務づけ、
使用できる床材等リフォームに関する制限を設けていますので、
リフォームの際は必ず事前に確認しましょう。

3:仕様細則・協定
区分所有法や管理規約に基づき、マンションを利用する上でのルールをまとめたものです。

4:消防法・その他
火災を予防し、被害を軽減することを目的とした法律で、
内装材の制限や火災報知器の設置などが定められています。
その他には、建築基準法や水道法・ガス事業法・電気事業法などがあります。


マンション Vol.06

CASE6 限られたマンション内の空間で、リフォームすれば収納量を増やす事は出来るのか?

マンションリフォームの間取りプランでは、「どうすれば今まで以上の収納スペースを確保しながら、
快適な生活空間を造ることが出来るのか?」という点が重要ですね。
以下に今まで行ってきた収納を増やすための実例をご紹介いたします。

● 窓の上下に収納家具を取り付けたり、壁全体を収納スペースに。
 → まずは、収納家具を使って窓周りやテレビ周辺の壁面を有効に利用することが出来ます。
壁面いっぱいの収納家具やクローゼットを使ってすき間なく空間を利用する。

● 奥行きの深い押入は、奥行きの違う2種類の収納に分けてみる。
 → 押入は布団以外(小物や洋服など)の収納として使う時には非常に不便になります。
そこで、押入れの裏側がどうなっているかをチェックしてみて、廊下や他の部屋に面しているならチャンスです。中で間仕切って反対側に扉を付けると、奥行きの違う収納が2ヶ所作出来上がります。

押入れの奥行きは約90cmあるので、60cmと30cmに分ければ、片方はクローゼットで、もう片方は小物収納や本棚として使うことができます。ただし、押入れ奥の壁が構造上重要な場合には、開けることが出来なかったりする場合もありますのでご用心。

● 和室には畳をそのまま生かしつつ、吊りタイプの大きな収納を造ってみる。
 → 畳に直接座ったり布団を敷いて寝る和室では、目線が下の方にあるため、上の空間がデッドスペースになると考えられます。横になった時に不要になると思われる高さ(床上約70センチから天井まで)に、布団等も収納できる大容量の吊りタイプの収納を造ってみてはいかがですか?

リフォームして収納を増やす場合、単に「収納をたくさん作ればいい」という分けではありません。どこに何を収納するのかをじっくり考え、適切な場所に、その物に合わせた大きさの収納スペースを作ることが大切です。また、家にあふれている物が本当に必要かどうかを判断することも欠かせませんね。


マンション Vol.05

CASE 5  床暖房をつけたい!

マンションリフォームで床暖房の設置を考える場合、床下がどうなってるかが気になるところです。
一般的にはコンクリートの床に防音フローリングやカーペット等を直接貼った「直張り工法」と、
二重に床を組んでいる「置床工法」がありますので、現在の状態を把握する所から始まります。

まず「直張り工法」の場合は、
最近登場したマンション直貼り用のフローリング一体型床暖房がおすすめです。
厚み16mmの電気ヒーター式で遮音等級LL-45もクリアしています。

このフローリングは緩衝材と仕上げ材の間に断熱材とヒーター部が入った一体型なので、
施工面でも手間が省け通常のフローリング工事と同じぐらいの時間で
簡単に床暖房にすることが出来ます。
ただし、熱源のコネクター部とコントローラー側に電気配線が必要となります。

次に「置床工法」の場合は、
先程と違って自由度がありますので電気ヒーター式と温水循環式(ガス)の二種類から
選択することが出来ます。
さらにヒーターパネルと仕上げ材が分離したものと一体になったものがあり、
かなりの種類から選べるようになりますので、デザイン的にも幅が広がります。

こちらの場合でも電気ヒーター一体型の床暖房を使えば、
簡単に低コストで床暖房を設置することが出来ますが、
温水循環式(ガス)床暖房を使う場合は今使っている給湯器を熱源機能を持ったタイプに交換したり、
温水配管を室内まで引込み接続するので、大掛かりなリフォームになり
設置コストはかなり高くなります。

どちらも一長一短があり、選ぶのはむずかしいので私達に相談してみてください。


マンション Vol.04

CASE 4 冬場の結露を何とかしたい !

マンションの場合、戸建て住宅と比べ部屋の温度も比較的安定し平均化されています。
冬はポカポカと、日中南の部屋では暖房器具なしでもうたた寝が出来るほどです。
しかし、窓が少なく換気がしにくいその構造は常に結露が発生する危険性をはらんでます。
特に冬場は外壁やガラス面が冷えているので、室内の湿った空気で結露が出やすくなります。

結露を抑えるには...

①石油及びガスストーブの使用による蒸気の発生や浴室、キッチンでの換気不足からの蒸気流入、
 そして水槽や植木からの水蒸気発生等、日常のあらゆる蒸気発生源を絶つこと。

②換気をすることにより乾燥した外気を入れて、室内の湿度を下げる。

③結露する部屋(壁等)の温度を上げる。※燃焼しない暖房器具
 これらを実践すればある程度結露を軽減することが出来ますが、実際はどれも簡単には出来ないものです。なので外壁やガラス面の断熱性を上げたり、調湿機能を持った内装材を使って結露の発生を抑えるのです。


一戸建冊子
マンション冊子
 
当社施工範囲:
兵庫県:神戸市・明石市・加古川市・高砂市・姫路市・三木市・三田市・宝塚市・伊丹市・川西市・小野市・芦屋市・西宮市・尼崎市
大阪府:豊中市・池田市・箕面市・吹田市
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